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虫垂炎・腹膜炎の兆候と圧痛点のゴロ・覚え方

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虫垂炎・腹膜炎の兆候

ゴロ「RROP-HBB」

虫垂炎=「RROP」

  • Rovsing徴候
  • Rosenstein徴候
  • Obturator徴候(閉鎖筋徴候)
  • Psoas徴候(腸腰筋徴候)

腹膜炎(腹膜刺激症状)=「HBB」

  • かかと落とし試験(Heel drop sign)
  • 筋性防御→板(BAN)状硬
  • 反跳痛(Blumberg徴候)
出典:オリジナル

解説

Rovsing徴候

ボクシングの試合のイラスト

左下腹部を圧迫する(下行結腸を押し上げる)と、右下腹部(虫垂)の痛みが増強する徴候です。

上に押す=アッパー=ボクシング=ロブシング」と覚えます。

Rosenstein徴候

スーパーマーケットのイラスト

左側臥位(虫垂がぶら下がった状態になる)で右下腹部の圧痛点を圧迫すると、痛みが増強する徴候です。

ローゼンシュタイン=(そうてつ)ローゼンとマックが並んで建っている」雰囲気で関連付けます。

Obturator徴候とPsoas徴候

Obturator(アブテュレィダー)徴候は別名:閉鎖筋徴候、Psoas(ソウアス)徴候は別名:腸腰筋徴候です。

筋肉に炎症が及んでいる場合は、脚を動かして筋肉が引き伸ばされると虫垂が刺激されて痛みが増強する兆候です。

かかと落とし試験(Heel drop sign)

かかとのイラスト

かかと落としをさせると、腹膜が刺激されて痛みが増強する兆候です。

まず行えと言われるほど、簡便かつ特異度が高い検査です。

筋性防御

木のテーブルのイラスト(正面・天板のみ)

炎症によって腹膜が硬くなり、触診で板状硬となります。

ちなみに、産婦人科で勉強する「常位胎盤早期剥離」でも板状硬がみられます。

反跳痛(Blumberg徴候)

腹部を圧迫した時よりも、圧迫を解除した時に痛みが増強する兆候です。

最も特異度が高い検査です。

おまけ:治療

虫垂炎では、抗菌薬を投与して炎症が収まったら(いわゆる薬で散らす)待機的に切除します。

腹膜炎では、穿孔部位修復とドレナージによる緊急手術を行います。

虫垂炎の圧痛点の覚え方

虫垂炎では、特有の圧痛点がみられます。

McBurney点、Lanz点、Kümmel点、Munro点などが有名です。

McBurney(マックバーニー)点

虫垂の基部に当たります。

右上前腸骨棘(いわゆる腰骨)と臍を結んだ直線状で、腸骨棘よりの2/3の位置にあります。

「McBurney=マッきぶぁーに=(虫垂)基部」で覚えましょう。

Lanz(ランツ)点

虫垂の先端に当たります。

左右の上前腸骨棘を結んだ直線状で、右腸骨棘寄りの2/3の位置にあります。

パンツを履いた時の線上にあるので、「ランツはパンツ」で覚えましょう。

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