原因遺伝子
覚えかた「アルファベット順」
M→W=ATP7A→ATP7B
解説
Mekes病は性染色体劣性遺伝(XR)で、ATP7Aが原因です。
Wilson病は常染色体劣性遺伝(AR)で、ATP7Bが原因です。
先天性の代謝異常は劣性遺伝が多いことも有名ですね。
銅の動態
覚えかた「Mは中央が下向き、Wは中央が上向き」
Mは中央が下向き=Menkes病は尿中Cu低下
Wは中央が上向き=Wilson病は尿中Cu上昇
解説
Menkes病では銅が小腸から取り込めなくなるので、血中銅や尿中銅が低下します。
Wilson病では銅の便排泄が出来なくなるので尿排泄となり、尿中銅が上昇します。また臓器沈着するので血中銅が低下します。
銅の輸送タンパクであるセルロプラスミンは、血中銅低下により銅と離れて不安定になり分解されるので、どちらの疾患でも低下します。
銅が入ってこれないのがメンケス病、銅が出ていけずに臓器に沈着するのがウィルソン病!しっかり区別して覚えましょう!