肺の解剖
肺葉の覚え方
「基本は3葉(+左は心臓の位置による影響)」
右肺は上葉・中葉・下葉、左肺は上葉・下葉に分かれる(葉を円錐として考えると分かりやすい)。
左肺は心臓の存在によって上葉と中葉が合体して押しつぶされたと考える(S1+2でひとつ、S7がない)
肺区域の覚え方
肺区域(ブロンコ)体操で一発。踊って覚える。
最低限、真ん中前がS3、真ん中後ろがS6だけでも認識しておく(X線正面像でかぶる)。
横隔膜・縦郭の解剖
横隔神経・迷走神経の走行のゴロ
「お前は迷子か?」
お→横隔神経
まえ→(肺門)前
は→肺門
迷い→迷走神経
子→(肺門)後
※気管の背面に食道がある=食道を支配する迷走神経が肺門後を走行する
反回神経の走行のゴロ
ゴロ「うさこ、砂丘をくぐる」
う→右
さこ→鎖骨下動脈
さ→左
きゅう→大動脈弓
くぐる→反回する
迷走神経は下行する途中で、上行枝である反回神経を出す。
主に声帯を動かす筋肉を支配するので、麻痺すると嗄声(かすれ声)になる。
肋骨の解剖
外肋間筋と内肋間筋の呼吸運動時の動き方のゴロ
「(努力)吸気時はお腹が【外】に膨らむ→外肋間筋」
反対に(努力)呼気時は内肋間筋を使う。
肋間動静脈の走行の覚え方
「のれん(肋骨から垂れ下がってるイメージ)」
肋間動脈・静脈・神経は、肋骨「下」を走行。
胸腔穿刺は肋間上縁を!
気管支の解剖
気管支の分岐レベルと分岐角度のゴロ
「しこしこ、にっこり」
しこ→Th(胸椎)4~5レベルで左右に分岐
しこ→45度(左気管支の分岐角度)
にっこり→25度(右気管支の分岐角度)
右気管支のほうが分岐角度が急であることから、誤嚥性肺炎が右肺におこりやすいことも覚える。
気管支の線毛・軟骨がどこまであるかの覚え方
「軟骨は目視できるところ(気管支)まで」
「線毛は肺胞周辺にはない(呼吸細気管支の途中まで)」
※気管→気管支→細気管支→終末細気管支→呼吸細気管支→肺胞管→肺胞

ぜんぜん終末じゃないのな
軟骨のある場所には、粘液を分泌して気道クリアランスに関与する杯(さかずき)細胞が存在。
Clara細胞は終末細気管支と呼吸細気管支の移行部に存在。
クララ細胞
授業中に何やってんだ俺… pic.twitter.com/d2iD3eh2n7
— 赤ずきんくん (@dondonbouchuu) 2017年6月26日
肺胞の構造
肺胞上皮細胞の機能の覚え方
Ⅰ型=メイン=肺胞全面に存在、酸素と二酸化炭素のガス交換に携わる
Ⅱ型=サブ=肺胞のところどころに存在、肺胞サーファクタント産生
※肺胞サーファクタントは表面張力を低下させる
肺小葉内の構造物の走行の覚え方
・中心(気管支)に沿うもの
肺動脈(静脈血)=酸素需要
・隔壁に沿うもの
肺静脈(動脈血)、リンパ管=酸素供給済み
・ランダム
気管支動脈=酸素を供給
※肝臓の血管走行と類似