眼窩を構成する骨
ゴロ「今日前工場長が涙した」
今日→頬骨
前→前頭骨
工→口蓋骨
場→上顎骨
長→蝶形骨
涙→涙骨
した→篩骨
解説
眼窩を構成する骨は上記の7つです。
「鼻骨」はひっかけなので注意!
太字は副鼻腔と同じ名前ということで、こちらもまとめて覚えましょう。
眼球の構造
側面像が出題されやすいですが、まずは正面像から構造を掴むと分かりやすいです。
押さえるべきポイントをまとめておきます。
角膜
角膜反射
ゴロ「膜を粉々に」
膜→角膜
こ→5→三叉神経第一枝(Ⅴ1)=求心路
な→7→顔面神経(Ⅶ)=遠心路
角膜には神経があり、触れると目が自然に閉じる「角膜反射」がおこります。
角膜反射は、求心路が三叉神経、遠心路が顔面神経であることが大事です。
無血管
また角膜に神経はありますが、血管はありません。
網膜にたどり着くまでの光の通り道に血管があると「物体」として見えてしまうので、角膜・水晶体・硝子体に血管はないのです。
したがってこれらの組織は眼内を還流する「眼房水」から栄養を受けています。
屈折力が大きい
レンズが光を曲げる力のことを屈折力(単位D:ジオプター)といいます。
水晶体の屈折力が20 Dであるのに対し、角膜の屈折力は40 Dもあるので、視力を決める大きな要因になります。
視力回復手術(レーシック)などで角膜をちょっと削ると、劇的に視力が改善するのはこのためです。
再生しない
角膜は5層の細胞で出来ており、一番内側の層には「角膜内皮細胞」があります。
角膜内皮細胞は、角膜の透明性を維持しており、再生能力がないことが知られています。
眼科手術の前後にスペキュラーマイクロスコピーという検査で内皮細胞数を計測することで、手術による侵襲がどのくらいあったかを示すことが出来ます。
ぶどう膜
ぶどう膜を構成するもの
ゴロ「ぶどう食べる、も(毛様体)こ(虹彩)みち(脈絡膜)」
ぶどう食べる→ぶどう膜
も→毛様体 ※網膜ではないので注意
こ→虹彩
みち→脈絡膜
ぶどう膜は、毛様体・虹彩・脈絡膜の3つから構成されます。
虹彩・脈絡膜は「前」ぶどう膜、網膜は「後」ぶどう膜に分類されます。
ぶどう膜炎についてはこちらの記事にまとめてあります。
瞳孔の大きさの基準値
ゴロ「3個の目」
3→3~
個→5mm
目→瞳孔
瞳孔径の基準値は3~5 mmです。
縮瞳・散瞳の判断に使用するので必ず覚えましょう。
ちなみに、瞳孔は何か構造物があるのではなく単なる穴です。
瞳孔が黒い理由は、網膜の「網膜色素上皮層」が全ての色の光を吸収するためです。
縮瞳と散瞳
虹彩の筋肉には、放射状の瞳孔散大筋と、円状の瞳孔括約筋、毛様体筋があります。
瞳孔散大・括約筋の収縮と、毛様体筋の収縮・弛緩によって、瞳孔径が決まります。
こちらは長くなるので別記事にまとめました。
網膜
網膜の構造
ゴロ「境界線で切るもかもか教科書」
境界→内境界膜
線→神経線維層
で切る→切→神経節細胞層
も→内網状層
か→内顆粒層
も→外網状層
か→外顆粒層
教科→外境界膜
し→視細胞層
(し)ょ→そ→網膜色素上皮層
網膜は10層構造で、一番外側(脈絡側)に網膜色素上皮層があります。
ちなみに網膜剥離は視細胞層と網膜色素上皮層の間で起こります。
これは一番内側の内境界膜~視細胞層までが表皮外胚葉由来、網膜色素上皮層が神経外胚葉由来という、発生学的な理由となります。
杆体細胞と錐体細胞
ゴロ「スイス中心に観光」
スイス→錐体細胞
中心に→網膜の中心部:黄斑に存在
※杆体細胞は周辺部に存在
観→杆体細胞
光→光(明暗)を感知
※錐体細胞は色覚を感知
錐体・杆体細胞は網膜の「視細胞層」に存在します。
錐体細胞は中心部(黄斑部)にあり、色覚を判別します。
杆体細胞は周辺部にあり、明暗を判別します。
ビタミンA(レチノイン酸など)不足・網膜色素変性症などでは、杆体細胞が正常に機能せず、夜盲(やもう)をきたすことも覚えておきましょう。
視神経乳頭と盲点
ゴロ「美乳」
美→鼻側
乳→視神経乳頭
網膜にある神経が一カ所に集まり、視神経に移行する部分を「視神経乳頭」といいます。
この部分には網膜がないため、視野検査を行うと「Mariotte(マリオット)盲点」という見えない1点の部分がみられます。
視神経乳頭は中心より鼻側に存在するため、眼底検査では鼻側・視野検査では(左右反転して)耳側に確認できます。