CBT・OSCE・ポリクリ

poctCC-OSCEの実施内容と対策

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Post-CC OSCEとは

4年生で受験するOSCEはその学生を病院に出して良いかどうかという試験でした。

6年生で受験するPost-CC OSCEはその学生を医師にしても良いかという試験です。

勘違いされやすい点

トライアルについて

2018年度から一部の大学でトライアルが開始し、2019年度(私が受験した年)に全国の医学部にてトライアルが行われました。

そして、2020年度より正式導入となり、国家試験における「技能」をみる試験が誕生します。

2019年度はトライアルなので国家試験の受験資格には関係ありませんが、卒業条件に合格が必須である場合、落ちると留年案件です。

4年生のOSCEとの違い

OSCEは各分野(神経、救急など)の課題または医療面接を10分間で行います。

Post-CC OSCEでは単独分野ではなく、医療面接+身体診察を12分間、そして面接内容のまとめと指導医への報告を4分間という、合計16分間で行います。

つまり、課題として手技の項目が与えられるのではなく、医療面接を通して自分で手技の項目を考えることが求められます。

加えて、その結果から鑑別を挙げながら病態をまとめるということまで行います。

ロボットのように与えられた項目をこなすだけのOSCEとは違って、Post-CC OSCEは非常に頭脳を使います。

機構の課題or大学の課題

現在Post-CC OSCの課題は、機構(医療系大学間共用試験実施評価機構:CATO)と各大学がそれぞれ作っています。

すなわちCBTやOSCEと違って、機構から合格とされた学生でも、大学から不合格とされる可能性があるということです。

これからどうなるかは不明ですが、大学が求めるレベルが高いと解離が激しくなる可能性も予想されます。

Post-CC OSCEの対策

大学の課題はそれぞれ違うと思うので、主に機構の課題についての対策を紹介します。

時間配分

まず絶対に外せないのが時間配分です。

Post-CC OSCEでは医療面接+身体診察を12分間、面接内容のまとめ+指導医への報告を4分間で行います。

しかし、どちらも切り替えのアナウンスは特にない(12分間と4分間の切り替えアナウンスのみあります)ため、自分で頃合いをみて次のステップへ移らなければなりません。

※大学によっては12分の半分の6分でアナウンスがあるようです。

やはり緊張すると時計に気を配ることを忘れがちなので、初めにだいたいの時間配分を決めておくことをおすすめします。

参考までに、私の時間配分を載せておきます。

  1. 医療面接(8分間)
  2. 身体診察(4分間)
  3. 面接内容のまとめ(1分間)
  4. 指導医への報告(3分間)

医療面接

医療面接の最初はオープンクエスチョンとして「今日はどうされましたか」と問いかけることが定石です。

ここで、機構の学習すべき課題にある主訴(頭痛、腹痛、認知症など)を患者が訴えます。

まずは以下の4つを聞きましょう。

  • いつから
  • どこが(患者に示してもらう)
  • どのような
  • どの程度(痛みなら段階をつけて評価)

続けて、以下の4つも聞けると良いと思います。

  • 随伴症状
  • 憎悪・寛解因子
  • 受診のきっかけ
  • 解釈モデル(患者の考えを聞く)

正直、ここまでは4年のOSCEと変わりません。

しかし6年のPost-CC OSCEでは医療では、この後の「身体診察」と「指導医への説明」に繋げるヒントを、「医療面接」から手に入れなければなりません。

したがって、後半になるにつれてクローズドクエスチョン(頭痛だったら「頭が痛くなる前に光が見えることはありますか」=片頭痛を想定 など)を増やすことをおすすめします。

疾患の鑑別につながるような質問を積極的に行っていくと、自分がどんな病気を想定しているのか、どんな病気を除外しようとしているのかが、試験官に伝わりやすいと思います。

医療面接のゴロ

疾患を絞り込むにあたって考えるべき質問ではなく、定石として聞いておきたい質問の語呂合わせを紹介します。

困ったら思い出してくださいね。

身体診察(手技)

身体診察に関しては、時間に比較的余裕があるため、困ったらその部位の手技を全部行うくらいの意気込みで大丈夫だと思います。

追加して覚えることもありますが、4年生のOSCEと基本的には変わらないので、復習も兼ねて友達と手技を一通り練習しておきましょう。

呼吸数、脈拍、血圧、心電図、救急の対応など、しっかり勉強しておきましょう。

教材はメディックメディアの「診察と手技がみえる1」がおすすめです。


 

鑑別を挙げる

私は正直ここが一番難しかったです。

機構から主訴に対して考えるべき疾患のリストを事前に貰うのですが、かなりざっくりとしているので、自分で勉強して疾患について知識を深めておきましょう。

鑑別の知識があれば、患者への上手なクローズドクエスチョンが出来ますし、指導医への説明も格段にしやすくなります。

教材はメディックメディアの「鑑別!1st impression」がおすすめです。(なんと無料!

主訴別に鑑別疾患が整理されているため、「主訴に応じて鑑別疾患を列挙する」「問診で得られた情報から可能性の高い疾患を想起する」といった、ヨコ切り思考の基本を身につけることができます。

まとめ

新しい試験なだけあって、まだ適切な情報が広まってないように思います。

また、OSCE全体に言えることですが、試験官に伝わるように「今何をしているのか」「これから何をするのか」、なるべく何でも声に出すことをおすすめします。

この記事が、これからPost-CC OSCEを受験する人のためになることを祈ります!

頑張ってください!

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