死体現象とは
人が「死んだ」とするには、
- 心停止
- 呼吸停止
- 瞳孔散大
がみられるだけでは不確定である。
すなわち、死体現象(死後硬直、死斑など)がみられることで確定となる。
早期死体現象
死後硬直
死体の筋肉が硬化する現象。
覚え方「死後ろ(6)硬直→6」
死後2時間ほどで顔面から現れ、6時間ほどで全身に、12時間ほどで著名になる。
48時間ほどで、腐敗により硬直が融解し始める。
死斑
血液の重力による就下(しゅうか)による暗赤色の皮膚変色。
「紫」斑ではないので注意。
鮮紅色の死斑である場合は、CO中毒や青酸カリ中毒を疑う。
覚え方「し(4)は(8)ん→4×8=12」
死斑は死後2時間ほどから現れ、6時間ほどで著名に、12時間ほどで完成する。
完成するまでは指圧で消退し、体位を変えると死斑も重力に従って位置が動く。
24時間ほどで完全に固定される。
急死(窒息死など)の場合は、臓器うっ血や、皮膚の溢血点のほか、死斑が強くみられる。
逆に、失血死では死斑が弱くなる。
角膜混濁
ゴロ「角膜の色が濁(25)る」
死後6時間ほどから開始。
25≒24時間で完全に混濁し、透見不可能となる。
死体冷却
死後、体温は周囲の気温と同じになるように少しづつ下がる。
ゴロ「死体を直に(直腸温)見な(37℃)い(1℃/1h)
死亡時の体温(直腸温)を37℃とし、(死後10時間までは)1時間に1℃ずつ下がっていく。
※死後10~20時間までは1時間に0.5℃ずつ
晩期死体現象
腐敗
死後48時間ほどで腐敗が始まり、下腹部から皮膚が緑色に変化していく。
地上>水中(1/2)>土中(1/8)の順に、腐敗速度が遅くなる。

ちちもげ
海外パニック映画でゾンビが墓の下から出てくるのはあるあるだよね。土葬文化だからこそ、ヒトの形を保っているように描かれるのかもね。
まとめ
死亡時刻の推定には体温が最も役立つが、他の現象の時間もだいたいでいいので押さえておく。
- 6時間=全身の死後硬直
- 12時間=死斑完成
- 24時間=角膜混濁
- 48時間=腐敗開始
おまけ:漫画『屍活師 女王の法医学』
法医学教室に配属された医学生「犬飼一」と助教である「女王」が事件を解決していくミステリー。
ちょっと絵が古いですが、話は面白かったです!!勉強に飽きたらぜひ!