新生児の間接ビリルビン優位疾患+治療
ゴロ「相田光の黄色い制服と乳」
相田→間→間接ビリルビン優位
光→光線療法(治療)
黄色い→黄疸
せい→生理的黄疸
ふ→血液型不適合妊娠(早発黄疸)
く→クレチン症(遷延黄疸)
と乳→母乳性黄疸(遷延黄疸)
解説
新生児黄疸の鑑別は、みられる時期と、直接または間接ビリルビンのどちらが優位か、が大切です。
まずはゴロで、間接ビリルビン優位のものを覚えてしまいましょう。
以下、個別に解説します。
生理的黄疸
生後2日~2週間でみらる黄疸は生理的(フツウ)です。
これより前にみられると早発黄疸、これより後にみられると遷延黄疸になります。
黄疸が生理的にみられる理由は以下の2つです。
- 溶血性貧血:胎児ヘモグロビン(HbF)から成人ヘモグロビン(HbA)にスイッチするため、HbFを持つ赤血球が破壊される
- グルクロン酸抱合(直接ビリルビンから間接ビリルビンへの変換)の低下:肝臓の未熟性による
早発黄疸:血液型不適合妊娠
まず、赤血球D抗原(-)の母親がD抗原(+)の子供を妊娠すると、母体に抗D抗体抗体が作られます。
次に、D抗原(+)の子供を妊娠した時に、母親の抗D抗体が子供のD抗原と結合し、赤血球を破壊します。
1の機序に当たります。
遷延黄疸:クレチン症
甲状腺ホルモンの低下により、肝臓を含む全身の代謝がダウンします。
2の機序に当たります。
ちなみに、クレチン症は新生児マス・スクリーニング疾患でもあります。

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黄疸の治療
黄疸の治療には、光線療法と、交換輸血があります。
光線療法
脂溶性の間接ビリルビン(ZZ-Bil)は、青~緑色の光を当てることで、水溶性の直接ビリルビンの光学異性体(EZ-シクロBil)に変化します。
間接ビリルビン優位の新生児黄疸のみで有効です。

ちちもげ
ブルーライトとサングラスという、サイバーなベイビー。
交換輸血
新生児の血液を新しい血液にまるまる交換してしまう方法です。
光線療法よりも重度の黄疸で適応される印象です。