肝逸脱酵素
肝逸脱酵素とは、肝細胞の障害によって逸脱し、血中で上昇するトランスアミナーゼのことです。
AST(GOT)
体細胞に広く存在し、肝臓では中心静脈周囲に存在します。
半減期は1日です。
ALT(GPT)
肝臓(ALTのLはLiver)の門脈域周辺優位にのみ存在します。
半減期は2日です。
AST or ALT
同じ肝臓の疾患でも、優位性が変わってきます。
ALT優位疾患
ゴロ「回復あると、うまいし」
回復→急性肝炎回復期
あると→ALT
うまい→ウイルス性慢性肝炎
し→脂肪肝(NASH含む)
AST優位疾患
覚え方「S」
S→AST
S→Sake(酒)→アルコール性肝硬変(ASH)
S→Seinka(線維化)→肝硬変
解説
その他、炎症が激しい時(急性肝炎初期、劇症肝炎など)は、どちらも高値になります。
ASTは心筋障害、筋疾患、溶血でも上昇するので、ALT優位の3疾患をまず覚えましょう。