人工呼吸器とは
人工呼吸器とは、呼吸を自動的に補助する装置のことです。
人工呼吸器について学ぶには、種類、換気様式、モード、設定など、様々なことを理解しなければならず、非常に奥が深い分野のひとつです。
人工呼吸器について理解するきっかけとなれば幸いです。

ホリカ
研修医が学ぶべき三大分野は「輸液・抗菌薬・人工呼吸器」とされているよ。研修医になったら、もっと詳しく勉強しようね!
人工呼吸器と酸素投与との違い
人工呼吸器では、以下の3つのパラメーターを変化させることが出来ます。
- 酸素化(PaO2)
- 換気(PaCO2)
- 仕事量(呼吸数など)
酸素投与(鼻カニューラ、酸素マスク、リザーバー付マスクなど)は、酸素化(PaO2)のパラメーターしか動かせないです。
例えばCOPDに高濃度酸素を投与すると、CO2ナルコーシスになってしまうことが有名かと思います。
これは慢性的な高CO2血症によりO2(酸素化パラメーター)だけで呼吸中枢が管理されているために、酸素投与により(高CO2にもかかわらず)呼吸が抑制されてしまうことでおこります。
ですので、CO2ナルコーシスになってしまった場合はCO2(換気パラメーター)を下げる必要があるので、人工呼吸器を用いて治療するわけです。
ここからは人工呼吸器の詳しい分類について説明していきます。